|  SOHOオフィスHOME | | 2007年06月 »

ウィルクハーン エコ・チェア"ピクト"

オフィス家具メーカー「ウィルクハーン」をご存知ですか?

ウィルクハーンはドイツの代表的な家具メーカーで、世界的にも有名な会社です。
創業は1907年で、1980年に体の動きに合わせて背と座が連動し、長時間座っても疲れにくい「FS-Line」という椅子を発表し、人間工学を盛り込んだ以後の椅子づくりに大きな影響を与えました。

そして、1991年に世界初のエコロジー・ワーキングチェアと呼ばれる"ピクト"を生み出します。

95%がリサイクル可能なこのチェアは、最小限のマテリアルを接着剤を使わずに組み立てているため、メンテナンスやリサイクルのための分解も容易になっており、当時の耐久財の工業製品に対するエコロジカルなアプローチの先駆けとなり、また、ひとつの理想を示すものでした。

当時のことを覚えていますが、かなり衝撃的でしたねー。
まだ今ほど"エコ"が叫ばれていない時代でしたので、「ヨーロッパは進んでるなー」と思ったものです。

また"エコ"というコンセプトばかりでなく、優れた機能性(背と座が4点を軸として連動する新しいシンクロメカニズムを取り入れ、その角度は座る人の体重と動きに合わせて自由に変化する)やおしゃれなデザイン性をも兼ね備えていたわけですからねー。

実際、発表から15年以上たった今みても古びた印象はないし、売れつづけています。

先日「いつかはアーロン」という話をしましたが、私個人としては「いつかはウィルクハーン」ですね(笑)

トレース台つきのデスク

日本の普通の家具屋ではまず見かけない、トレース台つきのデスクです。
さすが、IKEA(イケヤ)!

トレース台
VIKA ARTUR

デスク天板にガラスパネルがはめ込んであり、下からライトが当てられます。
この上で、トレース作業をするんです。

建築やインテリアなど図面が必要な職業にはトレースが切っても切り離せないですからねー(もっともいまは学生以外はCADがメインでしょうが。。。)

また、SOHO業種と思われる、イラストレーターやマンガ家さんなんかにも便利なんではないでしょうか。

ノルウェーのデザインオフィス

北欧スタイルNo.12号では、ほとんどIKEA(イケヤ)の家具でつくられたノルウェーのデザインオフィス"BLEED"を紹介しています。

bleed.jpg

こちらは、今ノルウェーでもっとも注目度の高い、そして若手としての実績を誇るデザインオフィスだそうです。

ミニマルでスタイリッシュな空間は、白をベースにしたモダンなインテリアで、いかにもデザイン事務所といった風情。

ワークスペースには、各自のガラス板の特大デスクと白いキャビネットに、共有の本棚。
また、スタッフ同士が会話できるオープンな空間にするため、カフェのようなテーブル&チェアを選び、広いカウンターをおいたキッチンエリアも併設。

これらに使用されている家具のほとんどはIKEA(イケヤ)製とのこと。

「デザインという仕事を考えると存在感があり過ぎる空間よりもニュートラルな環境の方が効率的」という事務所側の考えが、リーズナブルでシンプルなIKEA(イケヤ)の家具とマッチした結果のようです。

『弘法、筆を選ばず』
やっぱ、センスが大切ですよねー(笑)

style_ikea.gif
北欧スタイルNo.12「120%IKEA!」

オフィスチェアの王様"アーロンチェア"

オフィスチェアの王様!?と言っても過言ではないのが、"アーロンチェア"。
天下のハーマンミラー社の誇る高機能オフィスチェアです。

昔、「いつかはクラウン」というキャッチコピーがありましたが、起業家等にとってはまさに「いつかはアーロン」というかんじですかね!?

1970年代後半に発表されたこのイスは、いわゆるエルゴノミクスチェアの先駆けであり、以降ずっと売れ続けているわけです。

私的にも憧れの椅子なのですが、あの抜群なサポート感が、逆に"嫌い"という人もけっこういるので、やっぱり椅子って難しいなぁーと改めて思わされる作品でもあります(笑)

[レイアウト]島型にこだわらない

10人以下のスモールオフィスだとレイアウト的にはそれほど選択肢はありませんよね。
とはいえ、なにも考えずに単純に島型にしていませんか?
こんな風に↓

island.gif

狭いスペースを広くみせるには、島型レイアウトは必ずしも相応しくないんですよー。
なぜなら、残りの空間が島の両側に分断された形になってしまうからですね。

そこで、たとえば↓のように机を壁に向けてしまった場合、残りの空間が真ん中に集まるので、広くかんじます(^^)

ninoji1.gif

また、現在は一人一台PCを持つ時代ですから、島型の場合PCやディスプレイ越しに向かいの人と顔を合わせることになるので、昔と違ってコミュニケーションがとりにくくなっているんですよねー。
その点、こちらのレイアウトだと、真ん中にちょっとした丸テーブルなどを置いておくと、振り向けば簡易なミーティングスペースに早替わり♪

roundtable.gif

ミーティング用チェアを用意する必要もないので、スペース的にもコスト的にもナイスでしょう!?

ただし、デメリットもあります。
壁際が使えないので、(壁面)収納スペースが少なくなります。
なので、収納量が足りるかどうかが、このレイアウトを採用できるか、の条件になるかもしれませんね。

そのほか、上司スペースを独立させることによるメリットもあるのですが、それはまた次回にでも。


Menu

Profile

市朗。横浜在住。建築学科卒。
オフィス家具メーカーの設計部に4年ほど勤務。
また、ベンチャー企業(スモールオフィス)勤務およびフリー(ホームオフィス)の経験もあり。
F.L.ライトやハンスJ・ウェグナーが好き。

Comment

Trackbacks